
ご家族・きょうだいの皆様

わたしたちは、学校や社会生活の中で、「何となくうまくいかなかった」「馴染めなかった」など、いくつかの偶然と要因が重なったことで、心が疲弊し、自信を失ってしまい、それ以上傷つかないためにご本人が“一時停止”することは、必要な時間であると考えています。
しかし、“一時停止”が長期化することで、他者との関わりが減り、先の見通しが持てず、今さら…と諦めてしまっている状況に対しては、支援が必要であり、自力でその状況から一歩踏み出すことはとても難しいことであると感じています。
ご家族が様々なアドバイスや働きかけをしても、ご本人はうまくいくイメージを持てず、むしろ家族との関わりを避けたり、現状への苛立ちをご家族に向けたり、ということもあります。「どう支えていけばいいのだろう」とご家族自身も辛く、不安な日々だと思います。ご本人に対し、ご家族にしかできない支援があり、一方で家族として共に歩んだ歴史があるからこそ、ご家族では難しい支援があります。
わたしたちは、50年近く、こうしたご家族からのご相談をお受けし、ご家族やご本人への支援を通して、ご本人の精神的・経済的・社会的自立をサポートしてきました。まずは、ご相談いただくことで、ご家族の不安な気持ちを解消・整理し、わたしたちが提供できる環境(寮)を実際ご見学いただきながら、自立までの具体的な支援方策についてお伝えします。
わたしたちができる支援

わたしたちは若者の自立をサポートするため、相談支援、訪問支援、生活支援、就学・就労支援、自立支援を行っています。ひきこもった要因は1つではなく、また明確でない場合も多いように感じます。
そのため、ひきこもった原因探しをするよりも、ご本人たちが現状から脱却するため、みんなと同じような普通の生活を取り戻すために、
- 今できること
- 向き合っていく課題
- 必要な情報とそれらを受け止める心のサポート
をひとりひとりの状況や段階に応じてご提案し、個別にサポートします。
またわたしたちは、親子間の絡まった糸を解いたり、繋ぎなおしたり、親子間で必要なコミュニケーションが取れるよう、必要に応じてアドバイスをします。
家族からは“悪者扱い”されやすいインターネット環境やパソコン、携帯、ゲームですが、寮への持ち込みは歓迎です。特にゲームは若者同士のコミュニケーションの良いきっかけとなる最強のツールであるため、積極的に奨励しています。
卒寮後はみんなで集えるイベント等を年数回開催しており、緩やかに繋がり続けることが可能です。
入寮のご案内

わたしたちは、必ずしも入寮を前提とした相談支援・訪問支援を行っているわけではありません。
ですが、今のままでは、新たなことにチャレンジしづらい、長続きしない、家族との折り合いが悪くモチベーションを保てない、という若者が少なくなくありません。
また、ご家族とご本人とが適切な距離を保ちながら、これからも家族であり続けるためには、一時的に“環境を変える”必要性があると考えています。
わたしたちは、ご本人が一歩踏み出したその先を共に歩み、少し先を照らしながら、必要以上に恐れず、失敗と挑戦を繰り返せる環境をご用意しています。
※寮のプログラムは2通りあります。1つは6か月後の就労を目指す集団行動を軸としたプログラム、もう1つは個々のペースに合わせた個別プログラムを立て、時間をかけて社会性を育み、方向性を探るプログラムです。詳細は直接お問合せください。