<A君>(相談→訪問入寮

【状況】

22歳男性。幼い頃から自分の気持ちを表現するのが苦手で、比較的おとなしく優しい性格だった。大学受験に失敗、高校は進路未決定のまま卒業し、仕事に就かず、友人らとの連絡も絶ち、ひきこもりがちの生活を送っている。徐々に家族との会話が減り、今はほとんど家族と顔を合わせないように生活している。雑談や宅配の受け取りなど、お願いすればやってくれる。たまに外出はしているようだが、基本的に自室でインターネットやゲームをして過ごし、昼夜逆転した生活が続いている息子さんの将来を心配し、保護者相談へ。その後、訪問開始。

【支援内容】

訪問開始後半年を過ぎても、訪問員と顔を合わせることはなく、ドア越しの声がけにも一切反応はなかった。事前に伝えた訪問日に外出してしまい、不在なこともあった。そろそろ1年が経つ頃に、会って話ができないか、とドア越しに打診したところ、翌月あたりから入室することができた。ご本人が希望した就活のサポートを行うため、条件にあった求人を事前にリストアップし、それらを一緒に見ながら、求人票の見方や履歴書の書き方等アドバイスをした。その後、自ら求人検索やネットで応募をしてみるよう促したが、「選べない」「応募したら電話がかかってくるかも知れないので、応募ボタンを押せない」と言う。

近隣の就労支援機関を紹介し、同行。通所することになったため、訪問終了となった。が、数か月後ご家族から「当初は通えていたが、最近は家を出るが、相談には行けていなかったようで、話しかけても反応がない。どうすればよいか」とご相談があり、訪問再開。ご本人の状況や心境を伺う中で、最終的に「行きます」とご本人が入寮を希望した。

<B君>(相談→入寮)

【状況】

なんとなく学校が合わず、不登校状態が続いている17歳の高校生。家族としては、留年してやり直すか、通信制高校等に転学するか、アルバイトをするかの選択を迫っても、ご本人は決め切れず、何もしていない状態が続いていた。ご両親とご本人とでYSCで実施している月1回の施設見学会へ参加し、支援内容や寮の様子を見学。家族間では話し合いが進まず、保護者相談へ。

【支援内容】

ご両親、ご本人双方の考えや思いを聞き取った上で、ご本人に「自習や生活リズムの改善など、学校へ戻るための準備は自宅でできそう?」と尋ねると、「難しい」と言うため、「入寮して学校へ戻る準備をして、半年後、改めて学校へ行くか、転学するか、アルバイトをするか三者面談をしましょう。このまま自宅で過ごしても、結局何も選択できないまま、これまでと何も変わらない気がします」とご提案し、入寮となった。

寮では学校へ行く時間には起床、日中は作業体験等のカリキュラムをこなしつつ、学習の時間も確保し、学習習慣をつけられるようサポート。また、通学する電車に乗って最寄駅まで行く練習等も重ね、半年後、寮から通学することになった。毎朝の起床確認、帰宅後、学校の様子等を聞くなど、継続できるよう支援を行った。

<C君>(相談→訪問→支援機関へリファー)

【状況】

中学で不登校を経験し、通信制高校へ進学。4年間で卒業し、大学へ進学するが、入学式のみ出席し、その後通学できておらず、10か月経った。ご家族は継続か中退か転学か就職か、ご本人の気持ちを聞きたいが、親子間での話し合いができず、保護者相談を経て訪問を開始。

【支援内容】

ご本人とは初回の訪問から会うことはでき、これまでの経緯について丁寧に話をしてくれた。「大学は想像していたのと違ったので、辞めようと思うが、働くイメージは持てない。潔癖な部分やこだわりがあり、親から入寮を勧められたが、共同生活は耐えられない。」とのこと。中退の手続きは家族に依頼し、ご本人の好き嫌いを考慮しながら、いろいろな社会参加の仕方を提案。最終的に、近隣のサポステに週1日通うことをご本人が選択し、予約と初回利用に同行。週1日ではあるが、利用継続できているので、訪問及び支援を終了。

● お気軽にお問合せください ●

042-553-2575

受付時間 9:00〜16:00(平日)